開咬(オープンバイト)という歯列不正の種類があります。

その開咬の矯正の方法や矯正過程などについて書いています。

健康な歯列

開咬(かいこう)の矯正について

開咬(かいこう)とは、オープンバイトとのよばれる噛み合わせで、奥歯は噛み合っているのに上下の前歯が噛み合わず隙間が開いている状態をいいます。開咬は、歯列不正の中でも少し困難なものに入るといわれ、治療が難しいものです。程度の軽い開咬であったり、顎の骨にアンバランスが比較的軽度の場合には矯正治療で治ることがほとんどですが、場合によっては外科的手術による治療が必要になります。

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開咬の原因は、主に小さい頃に癖にあるとされます。指しゃぶりや長期間のおしゃぶりなどをしていると、前歯の部分に指やおしゃぶりが四六時中入っているため隙間が開いた状態で安定してしまうのです。また、それ以外にも口で呼吸をする口呼吸や、舌を前歯で噛む癖なども原因となります。口呼吸は鼻の病気などを持つ人が鼻で息をするのが難しいために口で呼吸をするのですが、そのほとんどに開咬がみらるともいわれます。

開咬の人は、口元の筋肉の働きが弱いため、無意識でぽかんと口を開けた状態でいることも多いのです。そのため、口の中は乾燥気味になりムシ歯や歯周病のリスクも高くなります。また、緊張感がない、歯の間から舌が見えるなど対外的にも印象が悪くなったり、笑顔が気になるなどの悩みを持つ人も少なくありません。

開咬の矯正治療は、程度の軽いものであれば装置を付けて引っ張ることで可能です。ブラケットという小さな矯正器具を歯の表面に着け、適切な位置まで引っ張っていきます。奥歯に前歯を入れ込むだけのスペースが足りない場合、顎の骨を広げたり、場合によっては歯を抜いて入れ込むスペースを作ってあげます。
ただし上下の隙間が広く、顎の骨のずれが大きい場合は外科的手術を行います。これは、顎の骨を部分的に切断し全体がきちんと噛み合うようにずれを修正する方法です。矯正治療は一般的には保険が利きませんが、こういった外科手術については保険適用になるものがあります。担当矯正歯科医に確認してみるといいでしょう。外科手術を行う場合は、2~3週間の入院が必要になります。

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生活スタイルの変化で、開咬の人は増えてきていると言われています。指しゃぶりやおしゃぶり、舌を前歯で噛むなどの悪い癖を早いうちに直すことも大切な治療法の1つになります。
気づいたら、早い段階から矯正歯科医の管理を受けた方が、その後の開咬の進行を最小限に食い止められるだけでなく治療自体も簡単で終わることができます。